知らぬ間に君と歩き出したんだ Marvelous Words Let Me Go On!

こんばんは、ジェッジ番のあおきです。彼らの初期作品は廃盤となって久しかったのですが、この度藤戸氏の手によって再構築されたリビルド版がSoundCloudで公開されました。7年前の夏にわたくしとジェッジを結びつけた思い出の曲。

「思い出の曲」とはいえ、もはやまるで別の楽曲のようだ。これまで手元にあった音源がレコーディングされたのは彼らがまだ平素はドラムレス編成の頃。いかにも自主製作らしくもっさりとした音像に、やや神経質な手触りのする藤戸氏のヴォーカル。初めてライヴを見て、すっかり夢中になりその場でCDを買い求めて、帰って聴いて肩すかしを食らった気分をよくおぼえている(わはは)。ライヴのテンションと、音源のテンションが驚くほど釣り合ってなかった、あの頃は。

とはいえ今回公開されたリビルド版も、まったくライヴの空気を反映したものにはなっていない。リテイクされたヴォーカルはずいぶん堂々とした雰囲気を持つようになったけれど、四つ打ちのビートを中心に据えて、エレクトロポップ感を満載にした完全なる藤戸氏のソロワーク。結局はライヴに来いっつうことか。確かにここ数年、すっかり封印されていたのだけど確かに前回ワンマンからはがっちりバンドで鳴らされてるのだ。ああそうですか。


Marvellous Cheer (Build Version 20090612) by JETZEJOHNSON

藤戸氏のSoundCloud、ここ最近かなりアクティブに更新されているので、気になるトラックのダウンロードはお早めに。


さて、気がつけば12月。自然とプレイリストからクリスマス・ソングを聴きたくなる季節。
今年話題になったビートルズのiTSでの販売開始ですが、そういえばこちらの曲はまだ買えないのだという話。



この曲はファンクラブ会員へのクリスマス・プレゼントとして制作されたもので、正規音源としてのリリースはなし。1987年のCD化でリリースされた「パスト・マスターズ」にも未収録。1995年にデモ集「アンソロジー」シリーズが発表された際に、シングル「Free As A Bird」のB面曲として発表されたのが初リリース。
しかしながら09年のリマスター及び今年の配信音源は、UKでリリースされたアルバムのみなので、「アンソロジー」期の音源や「レット・イット・ビー」のネイキッド版、シルクド・ソレイユのために作られた「Love」等はデジタル・リリースがまだされていないのです。不可能ではないことだろうし、この曲なんてシーズン需要もあるだろうし、デジタルリリースしちゃえばいいのにねー。

当ブログオープン以来何度も繰り返すようで申し訳ありませんが、ほんっとにピアノの入ったロックバンドって大好き。しかも、トイボックス・クラッシャーぶりも甚だしい、無邪気に騒がしくてキラキラしててハッピーな若者たちが鳴らしているのだとしたらなおさら!

バンドアンサンブルの他にもごちゃごちゃたくさんの音が鳴ってるんだけど、すべての音がもれなくピースフル。ひっくり返ってかすれ気味なハイトーンさえ愛おしい。クラシックとクリスマス・ソング以外で、チューブラー・ベルの音色が平気な顔してる曲ってそうそうないよ。秀逸なポップソングの懐の深さたるや。

しかしこの手のバンドって、なんでこうも微妙なセンスのビデオを作るのか(ほめてます)。



「森に行ってセッションしたよ」バージョンも好き。ブレアウイッチプロジェクトみたいだけど。



家に帰って聴きながら、じっくりライナーだのオビだの読んでたら「Manic Street Preachers, Ash, Idlewildなどを手がけたDave Eringaをプロデューサーに迎え…」って書いてあってひっくりかえった。バンドにおけるプロデューサーの立ち位置って様々だけど、こうもピンポイントを突かれるとぞくりとするわ。

■Sons And Stars



(読書強化週間、前のめり気味に続いております)

ここをご覧になるくらい音楽が好きな方なら、一度くらいは「音楽業界で働きたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。そうでもない?

かくいうわたくしはすでに10年来、マネジメントやレーベル運営のお手伝いをしたり、イベンターだのライターだのDJだのデザイナーのまねごとをしているけど、実際に「音楽を仕事に」していたといえるのはライヴハウスのブッキングをやっていた22才のほんの数ヶ月だけ。いや、それでさえまだ大学に籍があった時だから「仕事!」と胸を張るには怪しいものだ。こんなに好きで、人生すっかり変えられちゃった存在なのにね?

背表紙にある「人生の大部分は仕事だ!」という文言に惹かれて手に取ったこの本は、自分がそんな風にして憧れて周辺をうろうろとしつづけて、結局飛び込めなかった世界にいる人たちのインタビューを集めた一冊。製作から販売、表現からビジネスまでとても幅の広い「オンガクギョーカイ」のなかで、その活動をよく知っている人もいれば、こと著名でもない(そもそも裏を支える業種が多い)ひとたちも焦点をあてている。仕事の内容や暮らしぶりについても丁寧な取材がされていて、夢中で読んでるうちにあっという間に読み終えてしまった。出てくる数字が困るほどリアルで、苦笑いしちゃう場面もしばしば。
◆第一章 業界のはずれで働く。
スタジオミュージシャン●高木壮太/エンジニア●中村宗一郎/レコードショップ●岩島代介/DJ●クボタタケシ
◆第二章 我々はサービス業である。
音楽教師●尾久美子/音楽ライター●妹沢奈美
◆第三章 自分でやってみた。
ミュージシャン●曽我部恵一/マネジメント●豊岡歩/ミュージシャン●江森丈晃/レーベル●松谷健
◆第四章 金は稼ぐさ、仕事だもの。
マネジメント●工藤卓巳(仮名)/オンライン中古CDショップ●村上拓也(仮名)
◆第五章 ときには闘うのだ。
編集●松村正人/レーベル●永田一直
◆第六章 先の先を読む。
ディストリビューター●神保和哉/アグリゲーター●皆川直也/レコードメーカー●細田日出夫
◆第七章 食い扶持にするのか。
個人出版●福田教雄/制作●又場聡
◆第八章 世に広める
プロモーター(宣伝)●佐藤香織/プロモーター(招聘)●田村直子
◆第九章 たたき上げ
リペアマン●鈴木武雄/PA●三浦正仁/舞台監督●牛山上
◆番外編 『ローライフ』のつくり方 イベンター●浜田淳
「音楽を仕事にする」といえども、大きな会社の一員としてはたらく人もいれば、完全に自分のウデ一本で戦っている人もいる。それぞれの人が自らの職業とどうやって向き合い、どんな風に日々を過ごしているのかが本当にていねいに語られていて、単純な「音楽業界ガイドブック」としてではなく、仕事に対する想いやこれまでの生き様を突きつけられている気になる。

この本を読んでも、ここに書かれた職業に就けるかは怪しい。ある業種についてわかったような気になっても、それはその人の立場から見える範囲だけがわかっただけかもしれない。でも、こういう人たちが大好きな音楽を生み出し、支え、届けてくれているのだと思うと、とても嬉しくなる。どんな仕事だってそうなのだろうから、自分も仕事がんばらないとなあ。

■Amazon.co.jp:浜田淳 / ジョニー・B・グッジョブ 音楽を仕事にする人々

でぃだんるいじあなくろずにゅおりんず!



読書週間、引き続き。

「生活考察」という、ちいさくとも筋の通った雑誌があります。まだ二号が出たばかりだけど「生活」という曖昧模糊としたものをテーマに掲げて、ひとくせある書き手がめいめいに好きなことを書いている。ううん、なんか語弊があるような気もするけど、大上段に振りかぶったりカッコつけたりしない、そんな雑誌。

先日お送りいただいて楽しく読んでいたのですが、かのクボタタケシ氏に、前園直樹氏がインタビューしている記事がとてもよかった(前園くんはずいぶん昔に「奇妙なポップソングを歌う人だなあ」というイメージで耳にしていたので、つい先般「前園直樹グループ」のしっとりした音を聴いて驚いたのでした)。「レコードを買う」ことが生活の一部になっている人に、「レコードを売る」人がその暮らしぶりについてのインタビューをするという状況も含めて。

語られるのはレコードのこと、その買い方、整理の仕方、猫のこと、ハンバーグのこと…。著名なDJの、こういったひととなりを知ることなんてほとんどないのでちょっと意外な一面に驚きつつ、「モノ」としての音楽やレコードへの想いにうなずきつつ。音楽誌じゃないからこそ読める記事だなあと思いました(例えば、具体的なアーティスト名とかひとつも出てないし!)。

この「生活考察」、取り扱い店舗は限られていますがぜひお手にとってごらんください。その他の記事もいちいち読み飛ばせないものばかり。たとえば内海慶一氏の「シュロ考」を読むと、庭木が気になって気になってたまらなくなるはず。

■生活考察 編集日記




僕が2010年最初に買った音楽はまつきあゆむくんの「1億年レコード」だった。
そして今年最後に買う音楽もおなじく、まつきあゆむくんのアルバムになりそう。

1億年レコードを知ったのは確か、曽我部恵一さんの日記を読んだのがきっかけ。
読んですぐにまつきくんのサイトに飛んで、アルバムの音源が届くまで一時間もかからなかった。
あの頃はまだtwitterもはじめたばかりだったし、Ustreamも知らなかった。時代は変わる。

大晦日に配信されるこのアルバムは、現在予告映像と、ダイジェスト版が配信されている。
彼がマイスペで毎週修行のように発表している(時には制作過程をUstreamで中継すらしていた)「新曲の嵐」でその雛形を観たものもあるし、この一年のまつきくんの音楽活動の集大成ともいえるものになりそう。購入予約はオフィシャルサイトから。


http://matsukiayumu.com/yourlife/

Exhivision 秋の読書週間が今年もやってきましたよ(もう随分寒くなっちゃったけど)。



「音楽嗜好症」という言葉だけ見ると、まさしく我々のように音楽を日々の糧として過剰に愛するひとたちのことに思えるけれどさにあらず。神経的な疾患が元で好むと好まざるに関わらず「音楽にとりつかれてしまった」人を称する言葉。

先日静岡市美術館で開催された、ピーター・バラカン×池谷裕二「脳が感動するとき」というトークセッションの中で、ほぼ中心的なトピックとして語られていたのがこの本。そもそもこのふたりが音楽の話をするというだけでも非常に興味深かったし、人々が音楽を好むこと、また音楽をそれとして認知すること自体の複雑さにも踏み込んだ、充実の時間でした。会場から必死にtsudaったようすはこちらに。

■Togetter: ピーター・バラカン×池谷裕二「脳が感動するとき」at静岡市美術館


本書には神経性/発達障害/先天性障害など様々な理由で、「音楽に魅入られてしまった」ひとが登場する。片耳が聞こえなくなってから好きだった音楽が雑音にしか聞こえなくなったり、頭の中で鳴り響く音楽を形にするために必死でピアノのレッスンを重ねるようになったり、あるメロディが日常生活を送るのが不可能になるほど強烈にある事象を思い来させたり…。とても不思議で、だけど惹きつけられる症例報告がたくさん集められた一冊です(いちおうは「メディカル・エッセイ」という形式なので、素人でも面白く読めます)。

何かについて知ろうとする時、「それを欠いた状態」を観察することでしか確としたことがわからない、というのはなんだか奇妙な感じがする。そして、これほどむかしから人々の心を潤し、励まし、ときに惑わす「音楽」ってものを、脳がどう認識しているかはっきり判明していない、ということにも驚かされる。

それでも、わたくしたちは「泣きメロ」に泣き、「あのリフ」に心躍り、「キラーチューン」に翻弄される日々をおくるのだ。面白い。

■Amazon.co.jp: オリヴァー・サックス / 音楽嗜好症 -musicophilia



ここの更新がすっかり滞っていたころ、わたくしはすっかり「(カタカナで言うところの)ドボク」に嵌まっておりまして、週末ごとに工場やらジャンクションやら橋やらトンネルやら巨大建造物を訪ね歩いていたのですけども。OTOTOYのフリーダウンロード棚を見ていたら、こんなアルバムを見つけました。

渋滞ひとつない首都高を、滑らかに走り抜けるようなアーバン・エレクトロ。「ジャンクションは乗るものではない!下から見上げるものだ!」という教えをたたき込まれた身としては(おい)ややスマートに過ぎるきらいもあるけど、秋の夜長に気を休めて聴くにはとても心地よい。

ちなみにたいへんスマートなジャケット、この形式は 名著ジャンクション によれば「トランペット型」に分類されるもの。代表的なのは滝野社IC(ジャンクションじゃないけど)。ほら、まさにこんなふう。実は、都市部にはあんまりない、この形式。

全曲試聴が可能&11/25より期間限定で1トラックだけ無料DLできるようになってます。

■ototoy:JCT / 谷口尚久

追記:
大山氏(@sohsai)からこんなタレコミが。道理でJCTの造形が理にかなったものになってるわけです。
じつはこれ、デザインは「工場萌えF」「団地の見究」のデザイナー大岡さんなのですよ! RT @errie: Tomorrow's Song - JCT / 谷口尚久 http://bit.ly/ekobiP

We wanna be free, and we wanna get Loaded!


気がつけば20年。プライマルスクリーム91年の名盤「Screamadelica」も来年で20周年を迎えるという。ニルヴァーナの「Nevermind」でアメリカからグランジが大爆発したのと同じ年に、この、ジャンルをひと言では括れない名盤がイギリスでは生まれていたと思うと、凄い年ですわね、改めて。

で、ここぞとばかりに来年リマスターアルバムが出る(バイ、ケヴィン・シールズ!)ようですが、それに先駆けて今夜ロンドンにて、バンドは「Screamadelica」の全曲再現ライブを敢行!チケットは当然のように瞬殺したようですが、そもそもロンドンに行けない我々のような世界中のファンの為にか、BBC6にてライヴ中継をやってくれるそうです!
ライヴ開始はロンドンで 19:00 21:00スタートということなので、日本では、27日の早朝6:00頃に聴けるのでしょうか。寝起き抜けに"Movin' on Up"。。。


http://www.bbc.co.uk/6music/



そしてライブを祝して、プロデューサーの一人Andrew Weatherallがアルバム制作を振り返りつつ、影響を与えた曲をかけるプログラムと、クリエイションの創始者Alan MCgeeによる懐古録がオンエア。どちらもまだまだ視聴可能。

6 Mix: Andrew Weatherall on Screamadelica

Alan MCgee: The First TIme With...



寒い夜はあったかい音であったまりましょ。Siger RosのJonsi、ワシントンDCでのソロライヴがフルサイズで聴けるようになっています。ライヴの模様はストリーミング中継もされていたのかな。現在アーカイヴされているのは音のみ。フリーであることが申し訳ないくらいの高音質。

■ Jonsi In Concert From Washington, D.C.

このNPRというサイト、寡聞にしてこれまでまったく知らなかったのだけど、記事の読みごたえもさることながらPodcastに膨大な量のライヴ音源がアーカイヴされています。Arktic MonkeysもOK GOもTravisもBjorkもThe Apple In StereoもWilcoもFleet FoxesもOf MontrealもPassion PitもPolyphonic SpreeもLos Campesinosも、Nick Lowまで!1日1本ずつ聴いていくだけで今年の冬が越せそうだわ…。

NPR Podcast:All Songs Considered's ongoing series of full concerts,


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