Tomorrow's Song

Add Some Music To Your Day.
GroundDisco / PaperBagLunchbox
http://www.pbl.jp/grounddisco.html


Paper Bag Lunchbox、待望の、そして正真正銘のニュー・アルバム。
一曲目から丁寧に再生をしていき、6曲目"月のまばたき"が終わる頃、突然呟かれるメッセージ。だいたいこんな感じ。


「ぼくらは、アナログレコードをリアルタイムで知っている世代ではないけれど、このCDは、レコードのA面とB面という括りを意識して作られています。A面は、ここまでです。一度立ち上がって、針を上げ、レコードを裏返す事をしていたように、ここでもう一杯コーヒーや紅茶を入れたり、窓を開けたり、空を見上げたりして、一息入れてリフレッシュして下さい。そしてもう一度ゆったりとくつろげるような椅子に座りながら、もしくはもう一度ヘッドフォンを付け直して、続きを聴いて下さい。ここから、B面です。」


そう、PBLの音楽を聴く時に僕は、ちょっとだけ緊張する。重厚で奥行き深いキーボードの音像と、時に艶っぽく、時に突き刺さるようなヴォーカルは、非常にキャッチーであると同時に、文字通り耳を捕らえて離さない。故に、朝から室内に籠って作業していて、ふと窓の外を見たら真っ暗だったときのような感じを覚えたりもするのだ。ので、このメッセージを聴いたときはちょっと笑いながら、言われるがままに一時停止ボタンを押して、お湯を沸かしに行きました。


という効果も手伝ってか、音の強度は格段に増しながらも、非常に聴きやすい、そして開けた印象が。特にB面。A面が深海の中に沈められた宝石の煌めきを掴み取るような感じなら、B面は雲一つ無い夜空に降り注ぐ流星群がこちらに歌いかけてくるような。グランジのような激しい歪みも、チルウェイヴと言っても差し支えない(でもそれを言っちゃぁおしまいよ)ような浮遊感も、ダンスミュージック(DJで繋げるー!)然とした跳ねるビートも、全ては聴き手に真っすぐに向けられている。2011年最初に聴いたフルアルバムにして、ずっと聴き続けたいと思えるアルバムに出会えた事に感謝。ホント、アナログ、作って欲しいなー。


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マービン / みなしごオルケスタ
僕らは君の 君の手の中に落ちる 神のしずく
離れていく 離れていく想いの中 こぼれてく
声を 伝えては消えていく 神のかけら

PaperBagLunchboxのヴォーカル、ナカノ氏の別バンドである「みなしごオルケスタ」を寝る前なんかによく聴いている。シャープかつ緻密に組み上げられたバンドサウンドの上、全力で跳ね回るPBLとは対照的に、アコースティックな楽器と共に揺れ踊るような歌声は、やさしいお祈りみたいで耳に心地よい。

彼の歌声が持つ艶やかさはどちらも変わらないのだけど、歌にこめられた想いの質がまったく違うように聞こえる。いい意味で攻め気溢れるPBLと、ゆるり気を抜いた普段着のようなオルケスタと(この動画も相当ユルい)。魅力的なシンガーのいろんな面を見られるのはとても嬉しい。

まだまとまったサイトなどもないようだけど、PBLのライヴなどで4曲入りのCDが販売中(おや、現在追加生産中とのこと)。いちどライヴも見てみたいな。


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Wildflower / Northern Bright
手を伸ばし 君の心掴むよ 悲しみの果てに
すべてを受け止めるあの花のように

イワホリがレギュラーDJをつとめるすてきなインディロックパーティ、"from england to me!" が今月で二周年!アニバーサリーのすてきな夜は、ゲストDJの曽我部恵一&新井仁両氏の突発アコースティックライヴで幕を閉じたのですが(手を伸ばせば届きそうな距離で聴くサニーデイって!)、新井さんの曲も聴きたかったなあ、なんて気持ちも少し。

そんな贅沢な気持ちをかかえて、帰りの電車で久しぶりに聴いたノーザンブライトが素晴らしかった。指折り数えれば、もう12年も前の曲! 壮大なストリングスアレンジ、それに押されることのない力強い歌声で語られる静かな想い。冬の明け方、冴えざえとした空気にとてもよく映えて胸が詰まる。

サニーデイ・サービスのサポートギタリスト、スナフキンよろしく全国津々浦々を訪ね歩くアコースティックライヴ、四十路バンドマンの恐ろしさを見せつけられる(おい)SCOTT GOES FOR…。相も変わらず精力的な活動を展開している新井氏ですが、じつは日本語で歌うバンドをまたやってくれやしないかと思ったりもするのです。

■official site: LIFESTYLEMUSIC
■Tomorrow's Song Search: 新井仁

氏、当時とまったく顔が変わらない。なんで…。

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My Mind Wanders / Peridots


以前紹介した事もあるPeridots、しばらく名前を見ていないなあと思ったら、まさかの1stフルアルバムが出てました。すっかり見逃してた。面出しされたレコード屋の棚で、ぐっと目を引きつけるジャケットもすばらしい(そう、手に取ってようやく彼だと気がついたのだ)。

彼の発音というか、単語をフレーズに乗せるタイム感がものすごく好き。もともと印象的な歌声の持ち主ではあるのだけど、なんというか凄みさえ感じるようになって来た。きらきらとセンスのいいポップソング・メイカーから、より陰影がくっきりした振幅の広い表現を手に入れた印象。3年以上すっかり目が離れていたけど、その間にすてきに年を重ねていたのだろうな。うれしい。



■iTS: Peridots / My Mind Wanders MY MIND WANDERS - Peridots
■Peridots online

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「スガシカオは如何にして10年選手のミュージシャンとなったか」
ぼんやりとした正月気分をまだ引きずりつつ(仕事始めはもうちょっと先!)年末にTwitter上でつぶやかれた、すばらしいスガシカオ論考をご紹介。いわゆる音楽畑ではない、熱心な愛好家であるひとりの人からこういうテキストが出てくるのって、なんだかとてもワクワクする。

■Togetter :「スガシカオは如何にして10年選手のミュージシャンとなったか」

デビュー以来、気がつけば「なんかちょっと変わった?」と思いつつ付き合ってきたシカオちゃんの歩みが、驚くほど明解に整理され、論じられている。それこそ "CLOVER"で出会い、初めて見たライヴ(それはちょうどFamily Suger期だった)のどファンクぶりに度肝を抜かれのめりこんだ自分にぴったりハマる。あまり熱心に彼の音楽以外の言動を追いかけてはいなかったので、改めて読むと非常に納得がいくもので面白い。

論考の最後に引用されている、シカオちゃんの発言がたいへん素敵なので再掲しておく。いやあ、このおっさんあらためてすごい。
たとえばさ、木に実がなっててさ、偶然通りがかって食べたらおいしくって、だけど3日後に来たら実が熟して、もう食べられませんでしたと。でも木は生きてるんだから、それは当然のことで。木に対して『どうして腐ったんだ!?』ってことは言わないじゃない?誰も。

僕らもおんなじですよね。10代の頃からずっと音楽をやってきて、その時にできあがった最高のものを果実として出すわけですよ。それが商品になってて、みんなに届くわけ。で、偶然そん時に自分と肌が合ったと。

でも僕はもうそこには、すでにそん時いないんですよ。〈黄金の月〉を作った時はもう〈あまい果実〉のことを考えてたし、〈あまい果実〉を作った時はもう次のステップのことを考えてた。というふうにどんどん前に歩いていくし、成長していくし。もしかしたら腐っていってんのかもしんないし――
長く、変化を続ける彼のキャリアから、いちばん最初と、最新の曲を。



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whatever / OASIS
明けましておめでとうございます。例年通り、実家で迎えるのんびりとしたお正月を満喫しておりますが、本日の箱根駅伝中継を見ていて、とある企業CMにおみかん取り落としそうなほどびっくりした。ファ、ファミマさん…?

■ファミリーマート企業CM:これからも、ずっと家族のように。

あまりに不釣り合いなチョイスに(いや、素敵なCMだったけど)ポカンとしたのもつかの間、結局一日じゅう彼らの音が頭から離れなかったのでした。自分の部屋で、街なかをヘッドホンで、深夜のクラブで、シンガロングしか聴こえないスタジアムで、思い入れたっぷり誰かのカヴァーで、適当なはなうたで…。たくさんの場面で何百回も耳にしてきた曲だけど、あらためて襟を正して聴いた時に、この曲と詞がもつ力強さは15年前となにひとつ変わりはしない。なんであろうと僕は思いのままだし、なんであろうと君は自由なのだ。

新しい年の初めに、ずっと好きなものにあらためて想いを寄せられたのはなんだか幸先がいい。しみじみとした感慨にふけりつつYouTUbeで当時のビデオを見て、全員のどんくさい田舎のアニキっぷりに苦笑いするのもわるくない(よね?)


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中村一義
Happy New Year, May the Music Be With You!!


というわけで本年最初は、昨日まつきくんの音楽の引き合いに出した、中村一義くんの話題を。
遂にといった感じの、中村一義ソロ名義/100s通じてのオールタイム・ベスト盤。そして、今まで全てのアルバムを網羅したボックスセットの発売。そしてそして、「魂の本〜中村全録」と題された、バイオグラフィ本までもがリリース。出所は「コンティニュー」の太田出版とくればもうこれは間違いない。


特設サイト
http://avexnet.or.jp/nakamurakazuyoshi/


まつきくんと一枚目、二枚目の頃の中村くん(どちらもついつい”くん”呼ばわりしてしまうのです、すみません)を何となく重ねてしまうのは、宅録、ビートルズという分かりやすいキーワードがまず大きいのだけれど。それと、自室でひとりで作られた音楽が、リスナーという他者との出会いによって劇的な広がりを生むところ。改めて、「生きている」の歌詞から、もうひとつ。感動的なアウトロ直前の、最後のフレーズ。

「みんなを待つ誰かや、みんなを待つ誰かも、出会えるといいな。列車は走るんだ。」

マット・シャープ率いるthe rentalsの大名曲"Waiting"を彷彿とさせる、誰もが泪するであろうメロディを待ち人になぞらえた、号泣もののフレーズ。っていうか、書きながら泣いてる、俺。

去年一年の中村君の活動は、変則的かつ静かなものだった。kika-gakuと題されたウェブサイトによるウェブマガジン、育ての親であり人生の大いなる道標だった祖父祖母、そして妻早苗さんとの対談集の発行といった、自分のルーツを辿り、総括するような歩みだったとも言える。そしてこのベスト盤も、それに準ずる流れに思える。その先があるのかどうなのか今のところなんのアナウンスもないけれど、いずれにせよ、ベックでありジョン・レノンであり、スティービー・ワンダーでもあり赤塚不二夫でもある彼の歩みを振り返ることを、僕は避ける事ができない。

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あなたの人生の物語 / まつきあゆむ
まずは、今年のはじめに、僕が『一億年レコード』について書いた感想を再掲します。


§
スタイルとしての魅力以上に、これも当たり前なんだけれど作品としての質も素晴らしい。フィジカルでいうところのダブル・アルバム、「地球編」と「宇宙編」合わせて26曲、合計2時間以上というボリューム、まるでベックがビートルズのリミックス・アルバム「LOVE」を更にリメイクしたような、濃密さとカジュアルさが共存する不思議な感覚。希望も不安も、過去も未来も現在も全部ある音楽。そう、僕はゼロ年代に(それはとても多感な20代だった)沢山の音楽を聴いて来たはずなのに、恥ずかしながらその最初に買ったアルバムが誰の何だったか思い出すことができない。でも、来る10年代に最初に買ったアルバムは、きっと10年先でもはっきりと思い出すことが出来るはず。2010年最初に買ったアルバムは、まつきあゆむの「一億年レコード」だったと。


まさかまつきではじまり、あゆむで終わる年になるとは、この時は全く思っていなかった。
そう、今年のはじめにいきなり2枚組のボリュームで、流通も宣伝も飛び越して、僕のハードディスクにダイレクトで飛び込んで来たまつきあゆむくんが、今年の終わりに再び、大作を届けてくれた。

前作「1億年レコード」を制作していた時と今作「あなたの人生の物語」とで、まつきくんの宅録中心の作曲スタイル、そしてtwitterやtumblrなどによるインターネット・コミュニケーションにインスパイアされた言葉使いに、さほど大きな違いはない。ただ、twitterにおけるフォロー/フォロワー数の爆発的な増加、いわゆるメジャーの舞台で活躍するミュージシャンからのピュアな羨望と賞賛等ー もちろん「1億年レコード」の音楽、そして活動姿勢を評価してのものだー この一年を通じて彼がマイペースながら着実と積み上げて来た経験値が、じんわりと、しかし確実に感じとれる。ライナーノーツとしてzipファイルに収められている、twitterのハッシュタグ#anatanojinseiで集められた呟きをもとにつくられたpdfが象徴的だ。


まつきくんの音楽を聴いていると、何故か中村一義くんの「生きている」の一節を思い出す。

「音が旅に出て、君と会って、歌になって。うん!生きている。僕はそう思う。」


もう、パーフェクトだよね。clap your hands say yeah!やらradioheadやらASHやら、ジャンルも国境も規模様々ながら、インターネットと音楽の幸福な繋がりを見せてくれたミュージシャンを沢山見て来た。2011年、日本には、まつきあゆむがいる。


まつきあゆむウェブサイト
http://matsukiayumu.com/

ミュージックサルベージ by matsukiayumu
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GroundDisco(intro)/ PaperBagLunchbox
2010年も終わりに近づいてきたタイミングで 突然すぎる恋に落ちた PBLことPaperBagLunchboxですが、この年の瀬差し迫ったタイミングで2011年に向けてのアクションが次々と発表されてました。なんかこう、いい風が吹いてる感じがする。

まず、1/12にリリースされる3rdアルバムの収録曲発表(「オレンジ」のリテイクが入ってる!)&冒頭2曲のフルサイズ視聴スタート。彼らの活動を長く知るわけではないけれど、1stとも2ndともまったく違う、とても明確で力強い音が鳴っていて、とても濃密な作品になってそうな予感。今作を買うと、前回ツアーの選りすぐりライヴ音源のDLパスコードがついてくるそう。ふとっぱら!全国津々浦々をめぐるツアーも圧巻。

■PBL officialweb: GroundDisco特設サイト

あと、先行フリーDLシングルだった「watching you」のヴィデオが完成相成った模様。初めてライヴで見たときから思ってたんだけど、ナカノ氏って本当に歌ってる時 "だけ" 表情が柔らかくなる。ふしぎ。間奏んとことか顔怖いもんな。でも、ほんとこんなにいい顔で歌うシンガーってそうそういないと思う。そして伊藤姐さん(年下だけど…)の絶対領域に目が釘付けになるのはいたしかたない。うむ。


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唐変木のためのガイダンス / キリンジ (@hinued)
常日頃はわりとオリジナルの音源を紹介することが多い当ブログですが、hinued氏の手になるキリンジの8bitアレンジ作があまりにもすばらしいので。世にあまた溢れるぺらっぺらのJ-POPカヴァーにお嘆きの諸兄に捧ぐ。

最初に見たのはこの「エイリアンズ」。限られた音数にもかかわらずの再現性の高さと愛情溢れる映像にグッと来た。


関連画像をつらつらと見て「休日ダイヤ」びっくり。ここはどこのサマーズですか…。


そしてこの唐変木に完敗。ズリぃ。ィヨッシー!


チップチューンって、ただ単に矩形波と三角波の音色使ってピコピコしてりゃいいんでしょ?とか思ってるひとには猛省を促したい(なにさま)。原曲への愛情と、アレンジの引用をしたゲームへの思い入れを存分に感じさせる名作。氏の今後がとても楽しみ。

■YouTube Channel:hinued
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