What I can tell you is that life brings us endless discoveries!
彼らに対して、いまさら「メジャーデビューアルバムリリースおめでとう!」と言ってなんになるだろう? 4人のまなざしはすでに遥か遠くを見据えているし、昨夜CLUB QUEを埋め尽くした人たちも、なにかひとつ確信のようなものを胸に家路についたに違いない。4/9 下北沢CLUB QUE、"Discoveries" TOUR初日のワンマンライヴは、一瞬のためらいも迷いもない、自信と決意に満ちあふれた時間だった。あの場所に立ち会えた事を誇りに思う。
アルバムのリード・トラックである"Quadra"からアルバム冒頭の曲を立て続けに3曲。そのままアルバム曲を時系列に並べつつ過去の曲を織り交ぜる、まさに"Discoveries"のためのセット。もともとアルバムそのものが、非常に起伏のはっきりした、物語を感じさせる曲順であるので、リリース当日に行われたライヴがそれを踏襲した形になっているのはとても得心がいくことで。改めて、彼らの音に対する世界観の強さを実感する。
「精緻に積み上げられたエレクトロのきらめきと、下北沢という街に鍛えられた重みのあるロックバンドとしての姿、その両方を持ち合わせたのがジェッジジョンソンである」というのはレビューを書く度に繰り返してきたフレーズだけれど、もうひとつの軸を置くとすれば「焦燥」と「共鳴」ではないだろうか。今作に限らず英語詞で歌われる事が多いので、歌詞カードをじっくりと眺めてはじめて気付かされる一面ではあるのだけど。負の感情を纏った楽曲は性急で攻撃的なビートを打ち鳴らし、一方で穏やかで優しいメロディが誰かに手を差し伸べようとする。いびつだけど、それゆえにとても正直でうつくしい。
今の完全な4人体制になってからワンマンを見るのは始めてだったのだけど、ドラムのいなかった時はライヴでどんな音を出していたのかもはや想像もできない。ジュンは従来からかなり変則的なセッティングのドラマーで(ライド/タム/バスドラ/スネア/ハット、以上!)その分非常にひとつひとつの楽器の音がクリアに聴こえる。ステージ上の音で、いちばん生々しく聴こえるのは実はドラムなのかもしれない。2月末の先行リリース以来、再生回数が軽く3ケタを越えた "Dancetek" のイントロを目の前で鳴らされた瞬間は鳥肌が立った。あの、前のめりの、勢い込んだ素敵な夜の幕開けみたいなリズムを。
本日を皮切りに、ニューアルバムを携えた"Discoveries" TOURはぐるりと全国をめぐる。彼らの「発見」と「探求」の旅も、ここからはじまる。願わくば、今後もその旅の目撃者であれるように。
Quadra / Dancetek / QUIT and REBOOT / Ridham AR / Terminal BreakDown / 02mixedLouder / Girls of Mark / Amy / Fairground / Didham AR / Ridham M / Vitalogy / the Great Sailing / Half world / Tide of Memories / Coma■ THE JETZEJOHNSON official site (4/9リニューアル!)
encore : LOUDER / Battle of Dusseldorf
■ Tomorrows Song Archive | THE JETZEJOHNSON
■ Discoveries / THE JETZEJOHNSON
■ Dancetek
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■ Eyes on Tibet | Beck @TFC96
- 2008.04.10 Thursday
- THE JETZEJOHNSON
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- by eri