うわものから順々に音を重ねて、裏打ちで高揚していくいかにもダンスミュージックマナーに寄り添った構成に、ニヤニヤがとまらない。キラキラとまわるミラーボールが見えるような。3枚目の作品にして、ついに恋におちたのを実感しました。あー、好き!

それぞれに異なる想いを持つバンドを、安易にカテゴライズするのはよくないなと思いながらも。最近自分の耳が止まるのは、こういうダンスミュージックを経由したロック、しかもちょっと甘めの声が文学的な言葉を奏でるものばかり。それが名前のついたムーヴメントになるのがいいのか悪いのかはちょっとわかんないけど、この状況はちょっと嬉しいです。



ちなみにこの3rd album "Door"、モノとしても大変美しいつくりになってます。パッケージ空けた瞬間に、思わずちょっと声が出るくらいに。そうだった、2ndの "note"はノートみたいな糸かがり製本になってたんだった。

□□□ってほんと、次から次へと新しいところに踏み込んでいくなあ。

2/23にリリースされる新譜より、先行シングル的にヴィデオが公開されました。耳で聴く音に、まったく違うイメージを与えなおす映像。「たましい」をそう表すのか、とか。日本語の表記ってほんとうにゆたかだ。

こういう作品を見ると、今年の文化庁メディア芸術祭、エンターテインメント部門優秀賞に選ばれたMVが、サカナクションの「アルクアラウンド」とamazarashiの「夏を待っていました」の二作品だったのは、なかなか象徴的に思えてしまう。どちらも映像の中におけるタイポグラフィの重要度がとても高く、ふたつの作品が並べて展示されているのを見て、これからもっと音楽の中の「言葉」は自由に表現されるようになるのかも、なんて思った矢先だったので。

この曲からうける印象からすると、フィールドレコーディングが前面に押し出された前作とはまた全然違った手触りのアルバムになってそうだな。リリースが楽しみ。

"Zaireeka"から14年の歳月を経て、フレーミング・リップスがまたやってくれました。
12のトラックを同時に再生する事で1曲が出来上がる!

こちらが本人によるレクチャーヴィデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=2iHIXaVKQfA


"Zaireeka"の時の主要なメディアはといえばCD/カセット/MD。リリース当時はiPadはおろか、まだiMacすら無かったんじゃないか?なんで、殆どの人達が、ラジカセを4台用意してせーの!でボタンを押して、、、という形で同時再生を試みてたはず。このサイトの方とか凄いです。
そして今回の"Two Blobs Fucking"の公開に使用されたのはyoutube。最先端!(笑)
iPhone等の携帯メディアを12台用意して、それぞれのトラックをいったん読み込んで、用意が出来たらいっせーのせっ!と、再生するところはそりゃまぁ昔も今も一緒ですわね。でも今回はトラックが3倍。私、デスクトップに12個ウインドウを開いて同時再生を試みましたが、どんなに素早くクリックしても上手く同時再生できませんでした。まーでもこれだけスマートフォンが普及して来たわけですから、12人集まって再生会開くのも、それ程大変ではないかも。駅のホームとかで並んでいきなり同時再生とかしてみたい。


Track 001 http://www.youtube.com/watch?v=RYT_t5y_9Qg
Track 002 http://www.youtube.com/watch?v=naz5dPvVxcA
Track 003 http://www.youtube.com/watch?v=B0QJ6aoHQcA
Track 004 http://www.youtube.com/watch?v=PiOR4N9LBRU
Track 005 http://www.youtube.com/watch?v=dlBmaCJUHCg
Track 006 http://www.youtube.com/watch?v=0Sbmh9Fz-v8
Track 007 http://www.youtube.com/watch?v=IAFI0F7qPzg
Track 008 http://www.youtube.com/watch?v=Syt-sSc4LoQ
Track 009 http://www.youtube.com/watch?v=uZ63Gf10x5g
Track 010 http://www.youtube.com/watch?v=8n0qCVF-U7k
Track 011 http://www.youtube.com/watch?v=wnKvDRAxkeA
Track 012 http://www.youtube.com/watch?v=ENHXvtn1d1M

手を伸ばし 君の心掴むよ 悲しみの果てに
すべてを受け止めるあの花のように

イワホリがレギュラーDJをつとめるすてきなインディロックパーティ、"from england to me!" が今月で二周年!アニバーサリーのすてきな夜は、ゲストDJの曽我部恵一&新井仁両氏の突発アコースティックライヴで幕を閉じたのですが(手を伸ばせば届きそうな距離で聴くサニーデイって!)、新井さんの曲も聴きたかったなあ、なんて気持ちも少し。

そんな贅沢な気持ちをかかえて、帰りの電車で久しぶりに聴いたノーザンブライトが素晴らしかった。指折り数えれば、もう12年も前の曲! 壮大なストリングスアレンジ、それに押されることのない力強い歌声で語られる静かな想い。冬の明け方、冴えざえとした空気にとてもよく映えて胸が詰まる。

サニーデイ・サービスのサポートギタリスト、スナフキンよろしく全国津々浦々を訪ね歩くアコースティックライヴ、四十路バンドマンの恐ろしさを見せつけられる(おい)SCOTT GOES FOR…。相も変わらず精力的な活動を展開している新井氏ですが、じつは日本語で歌うバンドをまたやってくれやしないかと思ったりもするのです。

■official site: LIFESTYLEMUSIC
■Tomorrow's Song Search: 新井仁

氏、当時とまったく顔が変わらない。なんで…。

明けましておめでとうございます。例年通り、実家で迎えるのんびりとしたお正月を満喫しておりますが、本日の箱根駅伝中継を見ていて、とある企業CMにおみかん取り落としそうなほどびっくりした。ファ、ファミマさん…?

■ファミリーマート企業CM:これからも、ずっと家族のように。

あまりに不釣り合いなチョイスに(いや、素敵なCMだったけど)ポカンとしたのもつかの間、結局一日じゅう彼らの音が頭から離れなかったのでした。自分の部屋で、街なかをヘッドホンで、深夜のクラブで、シンガロングしか聴こえないスタジアムで、思い入れたっぷり誰かのカヴァーで、適当なはなうたで…。たくさんの場面で何百回も耳にしてきた曲だけど、あらためて襟を正して聴いた時に、この曲と詞がもつ力強さは15年前となにひとつ変わりはしない。なんであろうと僕は思いのままだし、なんであろうと君は自由なのだ。

新しい年の初めに、ずっと好きなものにあらためて想いを寄せられたのはなんだか幸先がいい。しみじみとした感慨にふけりつつYouTUbeで当時のビデオを見て、全員のどんくさい田舎のアニキっぷりに苦笑いするのもわるくない(よね?)


常日頃はわりとオリジナルの音源を紹介することが多い当ブログですが、hinued氏の手になるキリンジの8bitアレンジ作があまりにもすばらしいので。世にあまた溢れるぺらっぺらのJ-POPカヴァーにお嘆きの諸兄に捧ぐ。

最初に見たのはこの「エイリアンズ」。限られた音数にもかかわらずの再現性の高さと愛情溢れる映像にグッと来た。


関連画像をつらつらと見て「休日ダイヤ」びっくり。ここはどこのサマーズですか…。


そしてこの唐変木に完敗。ズリぃ。ィヨッシー!


チップチューンって、ただ単に矩形波と三角波の音色使ってピコピコしてりゃいいんでしょ?とか思ってるひとには猛省を促したい(なにさま)。原曲への愛情と、アレンジの引用をしたゲームへの思い入れを存分に感じさせる名作。氏の今後がとても楽しみ。

■YouTube Channel:hinued

ホリデーシーズンのはじめに届けられたこの曲を歌いながら、雪がちらつくのをなんとなく期待している今日です。余談ですが、「ホリデーシーズン」って言葉がすごく好き。日本の風習にはあまりしっくり来ないけれど、「師走」よりずいぶんわくわくする。

Coldplayからのクリスマスプレゼントは、思いきりハッピーなクリスマスソング。歌詞のあたたかさもさることながら、おもちゃ箱をそっと覗いているような、ていねいに作り込まれた夢いっぱいのMVもさらにすてき。メリー・クリスマス!

■iTS: Coldplay / Christmas Lights

どこか遠くミサイルが飛んで 流星と見間違えた少女
願いを一つ唱えたところ 今日は美しいクリスマス

"amazarashi" というこのバンド、オフィシャルサイトを見ても「青森県むつ市在住の秋田ひろむを中心としたバンド」としか書かれていない。ライヴもまったくやっていない。これまでリリースされているMVはどれも共通するキャラクターと圧倒的な表現力を持っている。

この「クリスマス」も、手書きと2Dと3Dが交じり合ったPVの圧倒的なクオリティに度肝を抜かれる。そして甘い歌声と、ドラマチックで物語性の高い歌詞がじわりと来て、なんだかよくわからないままに何度も繰り返し聴いてしまう不思議な曲。今年出会ったクリスマスソングの中でいちばん印象深い。

個人的には、後半の戦闘シーンが高架橋脚のジャンクション風なのにもグッとくる。前半の牧歌的な風景からの唐突な場面転換にどんな意味があるのだろう。てるてるくんもかわいいしな。



■amazarashi official site

mp3(およびそれに類する音声圧縮技術)がわたしたちにもたらした一番大きな変化はなんでしょう。膨大なアーカイヴを手元に持ち運べること?物理的なメディアに頼らずとも音楽が流通されるようになったこと?いやいや、もっとも大きな変化は「音楽を楽曲単位で扱うようになったこと」だと思う。何万曲というライブラリからのシャッフル再生とか、「マイ・ベスト」とか「シングル買い」とか。アルバムをいちまい通して聴くこと、ずいぶん減ってません?

だけど、音楽の聴き方ってやっぱりそれだけじゃない。バンプのアルバムが出るたびに、いくつもの楽曲で紡がれる物語やパッケージデザインまで含めての世界観に没頭する楽しさと驚きを思い知ることになる。例えば、冒頭と最後に語り部が現れる "THE LIVING DEAD" 、アルバムをサウンドトラックにしたような掌編が同梱されていた "orbital period"、彼らの作品はいつだってそうだった。そして今回も、14曲/68分かけて鳴らされるおおきな物語が。

耳慣れたシングル曲も、全体の流れの中で聴くとまったく異なる彩りをみせる。確かに長い時間を費やして作られた作品なのだろうけど、音色の選び方やアンサンブルの組み立て方がとても緻密で心地がいい。バンプの音を聴いて心安らかになるだなんて、ねえ? また宇宙がモチーフなのねとちょっと苦笑いしつつも、ふわふわと夢見がちなのではなくしっかりと地に足がついた感に安心。そうだよね、彼らもみんなもう三十路を超えたのだ。いい年の取り方してる。

リードシングルの "モーターサイクル"、
「死んだ魚の目のずっと奥の 心に拍手を贈るよ」というラインに鳥肌。



暮れの元気なごあいさつ、矢野顕子さとがえるコンサートに今年も行ってまいりました。今年もいちねんお世話になりました、来年もどうぞよろしくお願いしますと、誰とはなしにごあいさつに行く心持ちでNHKホールに向かうのも、もう4年目。

ここ数年不動のバンドメンバーと共に鳴らされる音はあまりにも正直で、それでいて卓越していて、なんだかもうため息しかでない。ピアノとギターとドラムとベースってこんな音がする楽器だったんだよな、と改めて思い知らされる。昨年はずいぶんしっとりたおやかだった覚えがあるのだけど、今年はえらくアグレッシブな面も見せられてドキドキした。

そして、あっこちゃんはもう音楽そのものみたいな存在だなあとしみじみ。自分が作ったメロディも他人が作ったメロディも関係なくて、彼女の身体をくぐって出てきたものは全部「あっこちゃん」になるんだ。Weezerだろうが、忌野清志郎だろうが、あまり知られていないカントリーだろうが、自分の過去の曲だろうがまったく関係ない、余人には真似の出来ないフリースタイルな歌とピアノ。それでも、"UTAU"を見てきた感想に「坂本さんみたいにピアノうまくなれたらいいのにねえ」とぽつりこぼすあたりまったくもって恐れ入っちゃう。

で、今年もこの曲に完璧に打ちのめされて、終演後のごはんが確定するわけです。今年はぐっとジャジーなアレンジになってた。今日演奏された曲のうち、一番スリリングなベースラインを持つのは間違いなくこの曲だった。そうそう、ドラムのジェイ氏&ベースのジェニファー嬢は、過日初めてラーメンを食べに行ったそう。毎度おなじみの曲ながら、本編終盤にあまりに鮮烈な印象をもたらしたのは、メンバー全員がこの楽曲に込められた真の思いを理解したからか!(ほんとかよ)

アレンジだけ聴くとまるで別の曲みたいだけど、やっぱりラーメン食べたくなる。熱いの。






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